全国自動車交通労働組合連合会はハイタク産業に従事する労働者で構成する労働組合の連合体です。本ホームページは、どなたでも自由に全てご覧いただけます。


ホーム > ニュース > 2019年6月5日掲載



メーデー前集約で31組合・8005人が決着

全自交の2019春闘は、4月に設定した統一行動ゾーンと解決促進ゾーンを経た4月26日段階の集約で、全国の13地連・地本で31組合、8005人が決着しました。3月決着を果たしたのは、21組合・6291人で、4月に入って10組合・1719人が妥結しました。統一地方選挙が戦われた中での春闘ですが、現在も多くの仲間が交渉を追い上げています。

全自交労連が4月26日までに集約した2019春闘の妥結状況は、北海道地連・6組合、青森地連・1組合、岩手地本・1支部、千葉地連・3組合、東京地連・1組合、神奈川地連・2組合、静岡ハイタク連合会・5組合、愛知地連・1組合、新潟地連・3組合、富山地連・1組合、石川ハイタク連合会・3組合、広島地本・1支部、愛媛地本・3分会の計13地連で31組合が妥結しました。統一地方選挙の影響もあり、昨年より妥結組合数、組合員数ともにペースが遅くなっています。
新たに妥結した組合の中では、月例賃金で新潟地連の万代タクシー労組が賃上げ1073円(ハネ込み)、柏崎タクシー労組が賃上げ1000円、富山地連の富山交通労組で定昇2143円(ハネ込み)を獲得しました。また、北海道地連の釧路交通労組が嘱託者の支給率改善(0・5%)を実現しています。
一時金・臨時給では、ストライキを構えて闘った神奈川都市交通労組が、夏季一時金の加算と精勤賞(平均17427円=夏季賞与時に支給)を勝ち取りました。ハイヤーの一時金は年間平均41万円を確保しています。また、千葉地連の姉ヶ崎タクシー労組が功労金(年間稼働高に対して0・18~0・45%)を獲得しました。
春闘解決一時金・決算手当を、千葉地連の京成タクシー成田成田営業所労組と京成タクシー佐倉交通労組、神奈川都市交通労組、新潟地連のアイエムタクシー労組、石川交通労組が確保しました。その他、乗務員の負担軽減や各種協力金を6組合が獲得しています。



全自交労連が連帯のメッセージを送る

米配車サービス最大手ウーバー(UBER)の5月10日に予定されているIPO(株式上場)を目前に控え、ライドシェア運転手らが、労働条件の改善を求め、5月8日に全世界で大規模なストライキを実施すると発表しました(=写真)。
運転手らは、雇用の保障、生活に必要な賃金保障、運賃の手数料の上限の設定を要求。
ニューヨーク等、全米の主要都市やロンドン等、英国の4都市、中南米、オーストラリアの運転者も参加を表明しています。 
全自交労連は5月7日、このストライキ闘争に対し連帯のメッセージを送りました。



山名文世氏が当選! 支援の輪を拡げ、2089票獲得

統一地方選後半戦の八戸市議会議員選挙は4月21日、投開票が行われ、全国唯一の全自交組織内候補として立候補した山名文世氏(社民党公認)が前回の得票を大きく伸ばし、2089票を獲得して見事当選を果たしました。
今回の八戸市議会選挙には35人が立候補(定数32)。山名文世氏は「正義・闘志・行動力」をモットーに活動してきたこれまでの実績を訴え、前回から支持労組も拡大して精力的に戦い、堂々の18位の当選です。
当選確実の報を受け支持者らと喜びを表す山名氏


団体行動権に対する重大な挑戦だ

「関西生コンを支援する会」の結成総会が4月15日、参議院議員会館・会議室で開かれ、呼びかけ人の宮里邦雄弁護士、内田雅俊弁護士をはじめ、平和フォーラムの加盟組織などから多数が参加しました。全自交労連も3名が参加しました。
全日建関西生コン支部に対して警察は、昨年8月からストライキを「威力業務妨害」、ビラまき活動を「恐喝」と言いなし組合員56 人を逮捕するという不当弾圧を続けています。警察・検察は「関生支部をつぶす」とまで公言し、当たり前の組合活動に襲いかかっています。これは憲法が保障する団結権・団体行動権に対する重大な挑戦であり、絶対に許すことはできません。
この日、「正当な組合活動、犯罪視は許さない署名」の賛同人であるジャーナリストの竹信美恵子さんが連帯表明し、「見過ごせばやがて至る所で権利侵害が始まる」と警鐘を鳴らすとともに、ナチス時代の牧師が「ナチスが最初に共産主義者を攻撃したとき、私は声を上げなかった。
私は共産主義者では無かったから・・・。彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声を上げなかった。私は労働組合員ではなかったから。そして、彼らが私を攻撃したとき、私のために声を上げる者は誰一人残っていなかった」と言う言葉を紹介し、そんなナチス時代の牧師の言葉をかみしめるべき時だと参加者に訴えました。
支援者に挨拶する宮里邦雄弁護士

支援する会の結成総会終了後、同じ会場で報告集会が行われ、関西弁護団の位田浩弁護士と関生支部の組合員がこの間の不当弾圧との闘争報告を行いました。その後、支援団体である平和フォーラムや産別労組らの代表らが連帯の意思を表明しました。全自交労連からは森田書記次長が連帯と激励の挨拶を行いました。参加者は戦う決意を固め集会を終えました。


団体行動権に対する重大な挑戦だ

「交通の安全と労働を考える市民会議」は4月24日、衆議院第2議員会館で「MaaSとは何か?新たなモビリティーサービスについての学習会」を開き、約20名が出席。全自交労連・東京地連からも積極的に参加しました。
山口広弁護士が進行役を務め、国土交通省公共交通政策部の日下部雄介企画調整官が「日本版MaaSの実現に向けて」と題して講演し、「MaaSは各交通機関を一つのサービスとして提供し、検索・予約・決済まで完結する。ヘルシンキでは公共交通の利用増加と渋滞緩和を実現した」と述べるとともに、福岡と伊豆の実証実験を紹介。「今後の方向として、①事業者のデータ共有、②キャッシュレス化、③街づくりとの連携、④自動運転の提供等を進め、大都市、大都市近郊、地方都市、地方郊外・過疎地、観光地の類型ごとに推進することを説明しました。
出席からは、①プラットホームの主体(自治体・運輸行政の主導の重要性)、②公共交通会議等の重視、③ライドシェアや「ノッテコ」「クルー」の排除、④過疎地の実施主体の育成、⑤定額運賃等の導入による乗務員負担の防止、⑥キャッシュレス化に対する補助等に関する発言がありました。
最後に木下徹郎弁護士が閉会の挨拶を行い、集会を閉じました。
講演する国交省の日下部企画調整官


タクシー乗務員アンケート調査結果(第1弾)

「タクシー労働問題プロジェクト」は2018年9~11月にタクシー乗務員の労働条件や働き方に関するアンケート調査を実施しました。
全自交労連などハイタク労働8団体が協力しています。
今回のアンケート調査で8734部の回答を得ました。回収率は60・2%です。
調査結果の概要は以下の通りです。

【1・属性】
●回答者の営業地域
北海道・東北5・0%、東京を除く関東11・1%、東京59・7%、中部6・1%、近畿7・8%、中国1・2%、四国0・4%、九州・沖縄1・6%
●企業規模(平均車両台数)
東京344台、県庁所在地208台、その他116台
●企業規模(平均乗務員数)
東京681人、県庁所在地313人、その他207人
●性別
男96・7%、女2・8%
●年齢
20代3・8%、30代5・5%、40 代17・4%、50代31・9%、60代31 ・5%、70代6・1%。 
60代以上の割合は地域別で、東京34・0%%、県庁所在地45・2%、その他43 ・3%。
●経験年齢 
10年以上(総数)45・3%。
地域別では東京より東京以外の方が長い傾向が見られる。
●現在のタクシー何社目か
1社目75・7%、2社目13・1%、3社目以上11・2%、6社目以上2・7%
●学歴
高卒52・7%、専門・短大卒13・0%、大卒以上25・4%。
20代の7割以上、30代の3割近くが大卒以上。
●住居の種類
持ち家50・4%、公営賃貸11%、民間賃貸32%、社宅・寮1・9%。
●同居家族
同居家族あり76・2%。その内、配偶者と同居54・1%、両親と同居19・8%、子供と同居32・3。
また、同居家族で収入がある者は82・2%。

基本給の賃金体系が歩合給だけの賃金体系より年収で約39万円高い

【2・労働条件】
●雇用形態
正社員79・8%、パート社員2・9%、嘱託社員12・5%。
●勤務シフト
隔日勤務77・4%、日勤(昼間中心)10%、日勤(夜間中心)8・6%。 隔日勤務の割合(地域別)は、東京88%、県庁所在地
59・1%、その他59・6%。
●多用する営業方法
流し46%、付け待ち33・5%、無線配車16・5%。
流し比率(地域別)は東京58・1%、県庁所在地34・2%、その他7・5%。
●一勤務当たりの平均拘束時間と休憩時間・実車時間
拘束時間=17時間、休憩時間=2・7時間、実車時間割合38%。東京の方がそれ以外の地域と比べて拘束時間が長く、実車割合が高い。
●賃金制度
「A型(基本給+歩合給、賞与有り)」42・9%、「B型(歩合給、賞与無し)」30・1%、「AB型」23・2%。
B型賃金の割合(地域別)は、東京27・2%、県庁所在地34%、その他37・6%。
基本給の有無については、「ある」59・9%、「ない」26・9%、「わからない」10・9%。
●賃金額
税込給与=平均29・7万円、税込年収=平均375・6万円。「基本給有り」の年収=平均399・1万円に対し「基本給なし」の年収=平均
360・7万円でその年収格差は38・4万円に達する。
年収階級では、400~450万が13・5%で最も多く、次いで300~350万円が13・8%となっている。
また、勤続年数別では「5~9年」の年収額が最も高く440万円となっている。間中心)が最も高く、次いで隔日勤務、日勤(昼間中心)の順となっている。
◇賃金水準の満足度
「満足している」3・4%、「ほぼ満足」22・9%、「やや不満」39・8%、「不満」33・2%。
不満と感じている者が7割を超えている。
●退職金とボーナス
「退職金がある」36・7%、「ボーナスがある」67・7%。地域別の特徴としては、東京の「退職金がある」が25・2%で
50%を超えている他の地域のより少ない。
●年金受給者の割合(地域別)
東京20・4%、県庁所在地38・8%、その他41%。東京以外は年金受給者の割合が高くなっている。

依然として200万円以上の年収格差 高齢化も深刻

厚生労働省は賃金構造基本統計調査の結果を公表しました。これによると2018年のタクシー運転者(男)の推定年収は全国平均で前年より約15万円増の約348万円となりました。しかし、他産業(男)との年収格差は210万円を超え、依然として200万円以上の格差が続いています。
また、高齢化も深刻で全国の平均年齢が最高を更新し、ついに60歳を突破する事態となっています。
タクシー運転者の年収改善は東京等の都市部に負うところが大きく、地域間の格差は最も高い東京都で470万円であるのに対し、最も低い秋田県で212万円となり、2倍以上の格差となっています。
月間労働時間数は全産業(男)では減少しているのとは対照的にタクシー運転者(男)では前年比で5時間の増加に転じています。



65歳を超えて働きたい割合が約6割 70歳を超えて働きたい割合も約2割

●前の仕事の就業形態
無職5・8%、自営業15・8%、会社員75・6%。
前の仕事の職種は、サービス業21%が最も多く、販売従事者14・2%、専門・技術13・7%、管理者12・9%、輸送・機械運転12・5%の順。
●前の仕事を辞めた理由
会社都合22・6%、収入が低い15・7%、将来性がない13・1%、人間関係11・6%、自分の事業の失敗(自営業)8・6%。
●タクシー乗務員を選ぶときに重視した条件
「高齢になっても続けられそう」30・8%、「自由に仕事ができる」29・9%、「すぐに採用されそう」29%、が高く、次いで「最初から収入がある」「運転が好き」「学歴が関係ない」の順となっている。
●今後の仕事
乗務員を続ける84・7%、個人タクシーを目指す8. 2%、「管理職を目指す2・9%。
●定年年齢
65歳57・7%、60歳16%、61~64歳8・5%の順で、定年年齢を65歳以上に定める割合は7割を超える。
●乗務員として働きたい年齢
70歳32・4%、65歳21・4%、75 歳12・4%の順。65歳を超えて働きたい割合は57・2%、70歳を超えて働きたい割合は20 ・9%、75歳超は3・1%。


格差をなくし、平和を守る!笑顔あふれる未来をつくろう。全ての仲間の連帯で!

全自交東京地連から250人が参加しこぶしを突き上げる
4月27日(土)、代々木公園を会場に第90回メーデー中央大会を開催しました。
格差をなくし、平和を守る!」「笑顔あふれる未来をつくろう。すべての仲間の連帯で!」をスローガンに掲げ、労働組合員ら3万7千人が結集。開会宣言後、神津里季生実行委員長(連合会長)が主催者を代表して挨拶し、「日本のメーデーは99年前にはじまり、弾圧を受けて開催できなかった時を経て、今回90回の節目を迎えた。99年間に積み上げてきた団結の力で課題を乗り越えよう。そして参議院選挙に必ず勝利しよう」と参加者に呼びかけました。
根本匠厚生労働大臣、小池百合知事らが挨拶した後、在日ビルマ市民労働組合が技能実習生の問題を訴えました。また、昨年の豪雨で被災された岡山県の守屋美雪さんが連合の支援にお礼を述べました。
最後にガンバロウを三唱して式典を終えました。



挨拶する山崎実行委員長(連合大阪会長)
大阪地方メーデー

4月27日(土)、肌寒さを感じる大阪城公園・太陽の広場で第90回大阪地方メーデーが開かれ、約3万2千人の働く仲間が結集しました。全自交大阪地連からは19名の仲間が参加しました。
実行委員長を務めた連合大阪の山崎弦一会長は主催者挨拶で、「豊かな生活時間の確保できる労働時間を実現しよう」と訴えました。 会場には立憲民主党大阪府連から辻元清美代表など4名の衆議院議員と国民民主党大阪府総支部連合会から平野博文代表や夏の参議院選挙を控えた連合推薦の予定候補が出席し、それぞれが挨拶と決意表明を行いました。

全道メーデー

北海道の「全道メーデー」が4月27日、小雨がちらつく天候の中、札幌市中央区の大通公園で開かれ、5千人の仲間が参加しました(=写真・左下)。全自交北海道地連からも27名が参加しました。
式典では、長時間労働の撲滅や働き方改革の推進などを訴えました。
出村連合北海道会長は「働き方改革は働く者の立場に立った改革でなければならない。違法な働かせ方を一掃すべきだ」と強調するとともに、「安倍一強政治を終わりにしよう。参議院選挙で北海道選挙区『勝部けんじ』氏(立憲民主党)と『はらやなみ』氏(国民民主党)の必勝と連合推薦比例区10名の当選を勝ち取ろう」と野党勢力の連携を呼びかけました。
式典後、参加者は3つのグループに分かれ、それぞれ札幌市内中心部を元気にデモ行進しました。

愛知県中央メーデー

「愛知県中央メーデー」の集会が27日、名古屋市の久屋大通公園・エンゼル広場で開かれ、愛知県内の労働組合の組合員ら約3千人が参加しました(=写真・上)。全自交愛知地連からも33人が参加しました。
連合愛知の佐々木会長は挨拶で春闘を継続している組合へのサポート強化や、働き方改革の取り組みの強化などを参加者に訴えました。
立憲民主党の近藤昭一衆議院議員や国民民主党の議員が駆け付け連帯の挨拶と参議院選挙の勝利に向けた決意を述べました。

岩手県中央メーデー

4月27日、小雨が降る天候のもと、盛岡市の盛岡城跡公園で第90回岩手県中央メーデーが開かれ、2000人が参加しました。全自交岩手地本からも「ライドシェア導入阻止」の横断幕を掲げて積極的に参加しました(=写真・左)。
連合岩手・八幡博文会長は「生活・働き方がどう変化しても、労働者は常に存在していて社会の中心。働く者にとっての、真の働き方改革になるよう、運動の強化に努める」と訴え、最低賃金の改正や長時間労働の是正に向けた運動の強化と参議院選挙の勝利を参加者に呼びかけました。



3日間の行動で3千枚を超えるチラシを配布

全自交東京地連は4月15・16・18日の3日間、東京駅・品川駅・池袋駅・新宿駅等、東京都内のターミナル駅を中心に21ヵ所で組織拡大行動を実施。タクシー乗り場でタクシー労働者と利用者にチラシとマスクを配布し白タク・ライドシェア合法化の危険性もあわせて訴えました。
3日間の行動にはのべ18人が参加。チラシ583間枚、宣伝用マスク3355枚を配布すると共に、最終日は「全 全自交東京地連は4月15・16・18日の3日間、東京駅・品川駅・池袋駅・新宿駅等、東京都内のターミナル駅を中心に21ヵ所で組織拡大行動を実施。タクシー乗り場でタクシー労働者と利用者にチラシとマスクを配布し白タク・ラ自交しんぶん」も300部を手渡しました。
各所で「頑張って下さい」との応援を受けました。また、「全自交の考えを知りたい」と言ってチラシを受け取りに来る人もいました。
東京駅八重洲口でチラシをまく仲間

竹中平蔵は大嫌い。あいつが喋るとあいつが儲かる

最終日の練馬駅では、バス停でバスを待つ女性から「竹中平蔵は大嫌いだ。あいつが喋ればあいつが儲かる」と言って批判し、「ライドシェアの問題は初めて聞いたがもっともっと宣伝した方が良い」と私たちに檄を飛ばしてくれました。今後とも全自交への結集を呼びかけていきます。
新橋駅前で宣伝用マスクを配布する仲間


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