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青森裁判の経過報告と原告団の決意表明(第93回中央委員会にて)

江良實青森地連書記長

全国の思いを青森から発信する
支援に恥じない戦いで勝ち抜く

なぜ青森地連が行政訴訟をするに至ったかという経過から話をします。国を訴えた最大の理由は特定地域の指定基準について、なぜ人口30万以上の都市が含まれていなければならないのかという一点でした。全国にたくさん我々と同じくこの指定要件に阻まれて特定地域に指定されなかった地域があったのだろうと思います。これを見過ごせば、我々タクシー労働者の思いが本当に国に伝わるのだろうかという思いをいたしました。

もうひとつは、全自交労連本部がこの問題で代表して闘うところがないのかと働きかけており、そうした本部からの要請もありました。青森市は適正車両数との乖離が非常に大きく、年収の面でも全国で一番環境が悪化している。そして改正法が施行し公定幅運賃が導入されたにもかかわらず、低運賃事業者が現れ、熾烈な運賃競争が始まっている。こうしたすべてにおいて青森交通圏が行政訴訟を行うのに最もふさわしいと本部が判断されたのだろうと思い、そういう本部の熱い思いも伝わりました。私たちもこのまま泣き寝入りしていたら「全自交の今までの運動が何だったのか」となってしまいかねない。そんなことにならないように「闘いの歴史を残したい」という思いで、行政訴訟に踏み切りました。

昨年3月から弁護士相談を開始しました。数人の弁護士に相談した際には、国賠訴訟の厳しさも率直に言われました。そして6月に訴訟代理人を引き受けてくれたのが青森市の横山弁護士でした。しかも、「資金が極めて少ない中でなんとかやりたい」とお願いしました。横山先生は「面白い案件だ。お金がないなら弁護士は私一人でいいよ」ということで引き受けていただきました。この横山弁護士は、労働条件の不利益変更をめぐって最高裁まで争われ、判例となっている「青森みちのく銀行事件」を担当した先生です。

私たちはこの裁判を始めるに当たって、青森交通圏だけではなく、全国で本当に低い賃金で頑張ってるたくさんの仲間がいることを考え、全国の思いを青森から発信していきたいと決意しました。

10月19日に裁判所に訴状を提出。これは大きな反響がありました。10月20日にNHKも全国ニュースで報道しました。その後,青森県内すべての新聞社、テレビ局で取り上げられました。そういう意味では第一段階は成功したなと思っています。記者会見も青森と東京の労連本部の二か所で行い、なぜ厳しい労働環境の中で特定地域に指定されなかったのかという「指定基準の違法性」を全国に少しでも訴えることができたのかなと思います。

1回目の口頭弁論は12月18日でした。次回は3月4日です。我々の方から意見陳述をやりたいと思います。

全国の皆さんからご支援をいただきました。そのご支援に恥じない闘いで何としても勝ち抜くという思いで頑張っていきます。


工藤靖原告団長

全国の仲間からの支援に感謝
勝利のために全力投球で戦う

まず最初に全国の仲間からの支援に感謝します。江良書記長から「原告団を結成してくれ」という話がありまして、深く考えずに返事をしました。そして訴状を提出し、地元で記者会見。そして労連本部で全国向けの記者会見をする過程で、愛媛地本からみかんを頂きました。この瞬間に初めて強く分かったのは、本当にこの裁判というのは全国的に注目されているんだということでした。

第1回口頭弁論には北海道と東北の仲間が参加。
地元青森でも連合、交通運輸関係の組合参加してくれ、大体40名ぐらい集まりました。本当に皆さんの力をお借りして何としても勝利するために全力投球で闘っていきたいと思っています。



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