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法制による現制度に手当て 今国会の成立めざし調整試案を承認
ハイタクフォーラム


2013年04月25日 民主党タクシー政策議連総会が開かれ調整案が承認

今年に入って2回目となった4月25日の総会は、政権交代後の新たなタクシー議連役員選出が主目的だった2月の総会と違い、自民党タクシー議連から最終的に投げ返されてきた「調整試案」を、民主党タクシー議連として協議する場となりました。総会は議員や秘書も含め20数名のほか、国土交通省や全タク連、ハイタクフォーラムから主要メンバーが顔を揃えました。

冒頭あいさつに立った大畠章宏議連会長は、当日朝に細川律夫前議連会長より今国会で是非成立をさせて欲しい旨の連絡があったことを、明かしたうえで「三日月議連幹事長や谷同事務局長などが自民党と話し合いをして、何とか合意点を見つけるように努力してきた」と述べたのに続いて「出来れば今日のこの総会で意見をまとめ、方向性を見出し、この通常国会中に法案が可決できれば」と意欲を示しました。

前日の24日に開かれた自民党タクシー議連総会にも担当省庁として出席し、自民党議員にタクシーの現状について説明を行った国交省の武藤自交局長は、資料を用いながら、規制緩和後の増車問題や運賃問題を取り上げました。その中でタクシー適正化・活性化特措法により減車への取り組みが一定進んだことを評価する半面「一昨年の新潟業界に対する公取委の介入によって現在減車協議が出来ない」と述べるとともに「アウトサイダーが減車に協力しない事態が常にある」と説明しました。また、運賃に関しては、自動認可ゾーンを下回る下限運賃については「(現行法では)合理的な説明があればわれわれも認可せざるを得ない」と苦しい胸の内を出席議員に説明しました。 

最後に武藤局長は、減車・増車問題に絡んだ先日の大阪高裁判決に触れ「駆け込み増車の事業者に対する3倍の加重処分は、通達ベースで行っていたので、法律には根拠がない」と述べ「こういったことの解決のためにも法制による制度の手当てをしていただけると大変ありがたい」と異例ともいえる早期法案成立を要望しました。国土交通省の現状報告を受け、三日月議連幹事長より、民主党タクシー議連の取り組みや、自民党との協議などの経緯が報告されました。 

昨年末の総選挙後、議連の顔ぶれも変わったことや、自民党タクシー議連との窓口である法案協議の担当者として、現状の一つ一つの問題を丁寧に説明しました。その中で三日月議連幹事長は、4月18日に自民党タクシー議連の三ツ矢幹事長から調整試案を示されたことを明らかにしました。その内容は、①それぞれの党内で合意形成をし、今国会に提出をしたい。②現行法の改正で、道路運送法ならびにタクシー適正化・活性化特措法という現行法の形で措置したい、という内容としました。 

なお、この調整試案なるものは、細川律夫議連前会長が何とか合意形成すべく、数点にわたり折り合える項目を作り、その項目にもある程度沿った形で自民党の中でも調整され、示されたものであることも報告しました。主な内容では、先ず参入規制については2点で、特定地域において、新規参入と増車を法律上禁止とする。

もうひとつは、予防措として特定地域から外れた場合、準特定地域を創設し市場の見守りをすること。
続いて減車問題に関しては、協議会に一定の権限を持たせて地域・事業者削減計画を作り、アウトサイダーなど従わない場合行政処分を科す。そして、この処分については、独禁法の適用除外を定めていくとしました。

3点目が運賃で、特定・準特定地域の協議会の意見を聞いたうえで公定幅運賃・届け出制で措置するとし、課題の下限割れ運賃については、公定幅運賃に属さない場合は変更・是正命令を出し、従わない場合は車両停止・事業停止などを法律上措置できるように強制力を働かせるという試案である事を説明しまし、一番重要である労働問題については、貨物事業者運送事業法第17条の過労運転防止に必要な措置を講じなければならない旨の同種の規定を、道路運送法の中に追加し、民主党から出していた累進歩合禁止や運転者負担の禁止等については、自民党側から法文化にはなじまず、付帯決議で措置してはどうかというやり取りがあったことが報告されました。三日月氏は全体的な評価として「私たちの案がストレートに通るということに比べると、まだまだ残念なところはあるが、現下のタクシー市場を改善するためには、一定の前進や成果もあるのではないか」とする政権交代後の実務者としての感想を述べました。

このあと全タク連富田会長は「特措法の主旨というのはタクシーの乗務員の賃金があまりにも低いことから作ってもらったが改善されず、日本中のタクシーの乗務員さんの生活は本当に塗炭の苦しみの中に陥っている」と述ました。

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伊藤実ハイタクフォーラム代表あいさつ 消費税増税時に公定幅運賃取り入れ 

ハイタクフォーラム伊藤代表(全自交労連委員長)があいさつに立ち「私どもとしては少しいろいろ思いもあるが、やはり残念ながら政権の枠組みが変わってしまったといったことの中では、ある程度譲歩せざるを得ない部分だとは思っており、民主党案についてもある程度取り上げてもらっているのかなという思いもしている」と述べ、「消費増税時に公定幅運賃が取り入れられれば運賃の混乱も起きない可能性もある」と述べました。


調整試案

最後に出席議員数名からの質疑のあと、調整試案を承認しました。



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